平日の昼日中に、そば屋で「もり蕎麦」と「日本酒」をご馳になる時が至福の時間

by Digitized Information on 2010年8月10日火曜日








私は時々気が向くと何故かチョッと古風で趣のある佇まいの蕎麦屋さんを暇を見つけてはと言うか探しては、なるべく二階に畳席があるお店に立ち寄るのが大好きで、わざと平日皆さんが働いている最中に、何気ない顔して落ち着き払って店主に、もり2枚(せいろそば)と日本酒一合を注文するのが自分の最高の至福の時間なのである。が、しかし、最近は大正・昭和の匂いがする、佇まいは都内からどんどん無くって来ている。もちろん神田の藪そば「まつや」や上野や千駄木界隈、その他を探せばそれなりにあると思うのだが‥。さて店に入ると最初にどんな「お通し」しがテーブルにのるんだろう?とか、そば湯のとろみと風味も店によって微妙に違うし、そば湯の入れ物「角湯桶」も興味ある。そして店毎のデザインが異なる「箸袋」を持ち帰って、家で思いに耽るのも楽しみなのである。薬味皿も趣きがある。お品書きの「連番」も嗜好を凝らしていて飽きない。こう書くと池波正太郎の世界に入れそうな気もするが。(大いなる勘違いであるが‥)
しかし、かつて庶民の大衆食であった、「そば」も最近は高級化し、お店のディスプレイの空間演出も味にプラスされるから仕方ないとは思うが、寿司と同じでかつては一般庶民が普通に食する、実に経済的で健康的な食材だった。だが時代と共に若い世代が洋食志向(嗜好)というか、スバゲッティ、ラーメン、パスタ、に移ったことと、日本から「そば畑」がどんどん消えている現状を考慮すると単価が上がっても仕方無いのかもしれない。現に以前どこかのTVでやっていたが、そば粉・割り箸・捏ね鉢・のし板・のし棒・そば包丁・せいろ・竹すだれ・竹ざる・漆の塗り盆のほとんどが外国製と言っていた。日本の食文化の伝統維持は今や外国の手助けがないと難しくなって来た。落語の「二八そば」の言葉の掛け合いも半数以上、理解できない日本人が増えるかも‥
最後にそば屋さんに聞いた話だが、何か話している最中に「横から口を出す」という語源はそば湯を入れる「角湯桶」から来ているそうだ。確かに横から口が出ている。フウ~~ム!!

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