オフィス内の無線LANを外部に遮断し、携帯電話はスルーする技術

by Digitized Information on 2010年6月11日金曜日

最近の情報通信はどんどん大容量化と高速化が進歩しているが、その一方で情報がリークする危険性が増している。セキュリティソフトで管理はされているが、例えばオフィス内の無線LANのケーブルからは、物理的に情報信号がどうしてもリークする。そこで従来は銅箔やアルミニウム箔、遮蔽布などの内装材を建築の時にシールド材として施工しているが、これだと膨大な手間と金が掛るそうだ。そこで格子状の鉄筋材を入れたコンクリート壁で実験を重ねた結果、1ギガヘルツ~1.2ギガヘルツの電磁波を遮蔽することを突き止めた。言い替えると新たな材料も不要で、既存の施工技術をそのまま使えるメリットがある。これを開発した青山学院大と東急建設は鉄筋コンクリートの厚さを調正するだけで狙った 周波数の電磁波だけをシールドすることができるいう。
無線LAN通信の利用機会が増え続ける現在、通信が外部に漏れることは会社にとって致命傷である。一方で、携帯電話や放送波の通話は外部・内部の部屋の壁をスルー(透過)できるので、情報のセキュリティー確保と利便性の両立が可能になる。この技術は何もオフィスに限らない。病院のMRI室や放送用スタジオなどの特殊な部屋にも期待できるようだ。
みなさん便利にするにはこういう地道な技術に支えられているのである。
さて、セキュリティソフトだけでは万全でない事が分かりましたが、みなさんの会社は大丈夫ですか。





                                  (ソース元日刊工業新聞6/10)

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