ついに世界一になった日本のスーパーコンピュータ「京」

by Digitized Information on 2011年6月22日水曜日





産業ニュースをWEB配信している我々スタッフにとっては、久々の「世界一」の活字が6月20日各紙で躍った。原発事故の技術対応の悪さや大震災による産業の競争力のモチベーションが下がり気味だし政治の不信感で嫌気をさしていたが、それをブッ飛ばすスバラシイ快挙だ。

詳細は下の各サイトをクリックで見てほしいが、理化学研究所と富士通が開発中の次世代スーパーコンピューター「京(けい)」が、世界のスパコン性能ランキングで第1位になったのだ。
当初、2004年までは日本の「地球シュミレーション」のスパコンが世界一だったがその後米国、中国に抜かれ始め、民主党政権下では仕分け事業でR女史議員が「どうして2位じゃだめなんでしょうか?」発言でこの国家プロジェクトも一時凍結されかけた経緯があった。それだけに本当にうれしい。

この次世代スパコン「京(けい)」は来年11月に向けて開発中である。神戸市中央区にある864台のコンピューターを連結して、1秒間に1兆の1万倍に当たる「1京回」という、世界最速の処理能力を目指しているもの。今はそのうち844台(86%)の設置が修了しばかりだが、この段階で、昨年1位だった中国製のスパコン(2566兆回/秒)の約3倍以上の性能(8162兆回/秒)を達成したのだ。実に7年振りの快挙だ。これには東北の被災地の部品メーカーの協力がなければ、成功しなかったという。
CPUには富士通が自社開発した「SPARC(スパーク)64™ VIIIfx」は1CPUあたり128ギガFLOPSの計算能力を持つと同時に、世界最高クラスの省電力を兼ね備えいるという。これを8万個も搭載しているらしい。
■理化学研究所 「京速コンピュータ「京」が世界一に!」プレスリリース
■理化学研究所 次世代コンピュータ開発実施本部
■富士通株式会社 「京速コンピュータ「京」が正解1位に」プレスリリース
■スパコンTOP500のランキング(英文)
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